とんかつ 「ぽん太」 代官山
槍ヶ崎交差点前にある評判のいいとんかつ屋に入った。 入り口は小さくシンプルなので、注意していないと大きな交差点に気を取られ、通り過ぎてしまいそう。 店内は小さく奥に長細いレイアウト。テーブル席4つが縦に配置されていて、奥には2畳程度の小さなお座敷がある。4名でひとつのテーブル席に座る場合は、少し狭い感じか。 店員は2名、母親と息子さんでの経営なのだろうか。母親?は接客に徹していた。 来る客の全てが<とんかつ定食>をオーダーしていたが、メニューにはトンカツ以外にもポークソテーやメンチボール(ほとんどハンバーグに近い)、タンシチュー定食が記されていた。トンカツ以外のものが多く、種類の指定や選択(上、ロース、ヒレなど)は一切できないので、メニューを見る限りではとんかつ屋というよりは、街の洋食屋みたいな感じ。 トンカツは肉を叩いて柔らかくするところから始まる。低温で揚げるためか、店内に油っぽさはなく清潔感がある、油で揚げる音すら聞こえてこない。 待ち時間への配慮でも、客席と調理場との仕切りの上に「サザエさん」や「じゃりんこチエ」等のマンガ本を山積みに設置するのはどうかと思う、近所の床屋を思い出した。 出てきたトンカツはキツネ色と言うよりはクリーム色で、はんぺんフライのような色。明らかに低い温度でじっくりと揚げた感じがする。肉は厚みが1.5cm位もあり、大きい。揚げられる前にさんざん店主に叩かれたせいか、肉にスジは全く感じられず、柔らかいので簡単に噛み切れる。 昔よく言われていたおいしいトンカツ肉の基準値、「箸で肉が千切れるか。」をこころみたものの、厚みがあるせいなのか不可能だった。 衣は薄くカラッというよりは染み出た肉汁のせいなのか、シットリとした感じで、トンカツというよりは、ポークステーキのような感じでおいしい。 ソースだと、せっかくの肉の風味が掻き消されてしまうので、塩もテーブルにセットしてほしいと思った。それと、辛味と風味のないカラシは改善してほしい。 付け合せに、何の変哲もない、親指先大くらいのポテトフライがひとつだけ付いてくる、ウマイとの評判らしいが、小さすぎてあまり良し悪しが判らなかった。 キャベツは千切りでは無く、スキッ歯には厳しい微塵切りの<コールスロー>サイズ。 お新香は、肉厚で塩分が控えめなので、ふやけた生野菜のようでおいしい。 赤ダシもうまいが、期待していたご飯は特においしい米だとは思えなかった。 トンカツは十分おいしいが、¥2,700という価格を考えると妥当というか当然か。タンシチュー定食がどんな感じの物なのかが気になった、きっとものすごく美味しいのだろう。
by nozyam
| 2008-02-27 10:38
| ご馳走
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